新生サステナビリティ・リンク・ローンは、野心的なサステナビリティに関する目標を設定し、その達成状況に応じて金利等の貸出し条件を連動させることで、お客さまのサステナビリティ経営の推進をサポートするファイナンス商品です。グリーンローン等とは異なり資金使途を限定する必要はないことから、特定のプロジェクト以外にもお使いいただけます。
サステナビリティ・リンク・ローンについては、ローンマーケット協会(LMA: Loan Market Association)、アジア太平洋地域ローンマーケット協会(APLMA: Asia Pacific Loan Market Association)及びローンシンジケーション・トレーディング協会(LSTA: Loan Syndications & Trading Association)が、サステナビリティ・リンク・ローン商品の開発を推進し、その一貫性を担保することを目的に「サステナビリティ・リンク・ローン原則」(※1)を共同で公表しており、国内外で指針となっています。SBI新生銀行もこの枠組みに基づくファイナンスの提供を通じて、お客さまの企業価値向上をサポートし持続可能な社会の構築に貢献するために、2022年2月に「新生サステナビリティ・リンク・ローン・フレームワーク」を策定しました。本フレームワークについては、その定義するKPIsの選定、及び、SPTsの設定におけるSBI新生銀行の社内評価体制が「サステナビリティ・リンク・ローン原則」で定められる主要な推奨事項を満たしており、サステナビリティ・リンク・ローンが適切に計画され、実行される見込みであることについて、DNVビジネス・アシュアランス・ジャパン株式会社(DNV)より、第三者意見を取得しています(※2)。
なお、資金使途を環境・社会課題の改善に資するプロジェクトに限定した「サステナビリティ・ローン」とは異なる商品となりますのでご注意ください。
新生サステナビリティ・リンク・ローンの特徴・核となる要素
「新生サステナビリティ・リンク・ローン・フレームワーク」では、LMAらの「サステナビリティ・リンク・ローン原則」への適合性を重視し、主に以下の5つの要素から構成される所定の要件を定めています。
要素 | 満たすべき要素 | |
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1 | KPIの選定 | 借り手の中核となるサステナビリティおよび事業戦略にとって重要(material)なサステナビリティに関するKPIの選定 |
2 | SPTsの測定 | 融資期間を通じて適用される野心的なSPTsの設定 |
3 | ローンの特性 | 融資条件におけるインセンティブの付与(金利、情報開示等) |
4 | レポーティング | 「サステナビリティ目標」達成状況の定期的なモニタリング |
5 | SPTsの検証 | 各SPTの達成状況にかかる独立した外部検証の取得 |
お客さまのお取り組みにあたって
「サステナビリティ・リンク・ローン」でのファイナンスをお客様が取り組まれるにあたっては、社内で独立性を確保したサステナブルインパクト評価室が、お客さまの全社的なサステナビリティ戦略や設定する目標の妥当性を評価します。当行による評価に加えて外部評価機関からの第三者評価の取得を希望される場合には、必要に応じてサポートいたします(別途外部評価機関に支払うお手数料が必要となります)。
お客さまのお取り組み実績一覧
プレス リリース |
評価 レポート |
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2023年8月7日 | SBI新生銀行と九電みらいエナジーとのサステナビリティ・リンク・ローンの契約締結について |
プレス リリース |
評価 レポート |
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2022年2月28日 | 平和不動産株式会社に対するサステナビリティ・リンク・ローンの実行について | ||
2021年7月20日 | 株式会社アウトソーシング向け証書貸付にかかるサステナビリティ・リンク・ローン原則への適合性について (2024年2月2日 評価レポートに追記) |
※ 実績一覧には、最終期日の到来や早期弁済等により評価対象であるファイナンスが終了した案件も含みます。
※ 評価日以降に発生した評価対象等における状況変化等に応じて、内容を精査の上、弊行が必要と判断する場合、評価を変更・保留したり、取り下げたりすることがあります。