住宅ローン契約の際は地震保険の加入も必要?地震保険について解説
日本は、世界の中でも地震が多い国のため、「自分の家が地震の被害にあうのが不安」と感じる人も多いのではないでしょうか。地震で受ける被害に対応するためにあるのが「地震保険」ですが、地震保険は住宅ローンを組んだ時点で入った方がいいのでしょうか。今回は、住宅ローン契約と地震保険について解説します。
住宅ローン契約時に必須の保険について
住宅ローンを契約する際、金融機関に加入を求められる保険は「火災保険」です。一般的に、火災保険への加入が住宅ローン契約の条件となっていることも多いでしょう。住宅ローン契約時に、火災保険への加入が必須となっている理由は、火災被害にあって家に住めなくなったとしても、住宅ローンの返済義務はなくならないからです。
もし、「火災で家を失う」「修繕することになった」という場合、新しい家の調達費用(または修繕費用)プラス住宅ローンの残債を支払う必要があり、二重の負債を抱える可能性もあります。火災被害での負債を抱えることで、住宅ローンの返済が滞らないようにするためにも、金融機関は火災保険への加入を義務付けているのです。
住宅ローン契約時は地震保険も必要?
住宅ローン契約の有無とは関係ありませんが、最初に地震保険への加入率を確認しておきましょう。損害保険料率算出機構の「地震保険 世帯加入率」によると、2023年における地震保険の全国の世帯加入率は35.1%でした。2009年の全国の世帯加入率は23%なので増加傾向ではあるものの、依然として高くはない割合となっています。地域別に見ると、中には加入率10%台の地域もあるほどです。
住宅ローン契約時も、火災保険と違って地震保険加入を必須としていない金融機関もあります。これらの点から「地震保険は必要ない」と考えている人もいるかもしれません。しかし、住宅ローンを組むならば、地震保険はぜひ加入を検討してほしい保険といえます。なぜなら、やはり日本は地震と自然災害が多い国だからです。
近年、毎年といっていいほど、どこかの地域で地震などの自然災害が発生しています。自分の住む地域が今後も被害にあわないとは限らないのです。また、特約などで対象となる場合もありますが、火災保険だけでは地震などの自然災害は補償されないのが一般的です。自然災害で受けた被害がそのまま自分の負債になることを避けるためにも、保険で備えておくことをおすすめします。
なお、地震保険は単独での契約はできません。必ず火災保険とのセット契約となります。
地震保険料を住宅ローンの借入額に入れることはできる?
地震保険に入ることを決めたとしても、保険料の負担が心配と考える人もいるのではないでしょうか。地震保険料は、住宅ローンの借入額に含めることができます。もし、保険料までは支払えない場合は、住宅ローンで一緒に借り入れを検討してみてはいかがでしょうか。
地震保険料だけでなく、補償についても確認しておこう
住宅ローンを組む際は、地震保険への加入も検討するのがおすすめです。しかし、ただ加入するだけでなく、地震保険の補償内容についても確認しておきましょう。地震保険の補償額は法令によって定められており、火災保険の保険金額の30~50%の範囲で設定することが可能です。
居住用建物は5,000万円、家財は1,000万円が補償の上限で、損害は「全壊」「大半壊」「小半壊」「一部損」に分けられ、それに応じた保険金額が支払われます。地震保険は、火災保険とは違い、損害額全てが支払われるわけではないため、しっかりと確認しておきましょう。
地震や災害はいつ起こるかわかりません。だからこそ、事前に備えることで、住まいの将来をより安心して守ることができます。自分のニーズに合った保険を選び、不測の事態にしっかり備えましょう。
- 本稿の内容は2020年4月の情報を基に作成し2025年6月に更新したものです。
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[2025年11月17日現在]











