住宅ローンの年末残高証明書は何に使う?利用方法や送付時期について解説
住宅ローンを契約すると、金融機関から「年末残高証明書」が発行されます。住宅ローン控除の手続きに関係する重要な書類ですが、いつ、どのように使うものなのでしょうか。
また、金融機関によっては、年末残高証明書の提出が原則不要となる「調書方式」を採用しています。
今回は、住宅ローンの年末残高証明書に記載される内容や利用方法、発行される時期、紛失した場合の対応について解説します。
住宅ローンの年末残高証明書とは?
住宅ローンの年末残高証明書とは、その年の12月31日時点における住宅ローン残高の見込額(予定残高)または確定額を証明する書類です。金融機関によっては、「住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書」や「融資額残高証明書」などの名称で発行されます。
年末残高証明書の主な記載事項は、以下のとおりです。
- 住宅ローンを借り入れている人の住所・氏名
- 住宅ローンの年末残高
- 住宅ローンの当初借入額
- 借入金の内訳
- 返済期間
記載される項目や書式は金融機関によって異なります。証明書を受け取ったら、氏名や住所、年末残高などに誤りがないか確認しましょう。
年末残高証明書は住宅ローン控除の手続きで利用する
年末残高証明書は、主に住宅ローン控除の手続きに使用します。
住宅ローン控除とは、住宅ローンを利用して住宅を新築・購入した場合や、一定の増改築を行った場合に、所定の要件を満たすと所得税などの控除を受けられる制度です。控除額は、住宅ローンの年末残高や住宅の取得対価、住宅の性能に応じた借入限度額などをもとに計算されます。
主な適用要件には、以下のようなものがあります。
- 原則として返済期間が10年以上の住宅ローンを利用している
- 控除を受ける年の合計所得金額が2,000万円以下である
- 住宅の床面積が原則40平方メートル以上である(合計所得金額が1,000万円を超える場合は50平方メートル以上)
- 住宅を取得した日から原則6ヵ月以内に入居している
- その年の12月31日まで引き続き居住している
- 住宅の省エネ性能など、所定の要件を満たしている
床面積や住宅性能、借入限度額、控除期間などの要件は、住宅の種類や入居した年によって異なります。2026年以降の入居分についても住宅ローン控除は延長されていますが、全ての住宅が一律に同じ条件で対象になるわけではありません。
給与所得者が住宅ローン控除を受ける場合、初年度は原則として確定申告が必要です。初年度の確定申告では、年末残高証明書のほかにも、住宅や土地の取得に関する書類などが必要です。2年目以降は、勤務先の年末調整で手続きできます。
なお、調書方式では、金融機関が住宅ローンの年末残高調書を税務署へ提出します。そのため、契約者による年末残高証明書の提出は原則不要です。住宅ローン控除の適用を受ける場合は、借入先の金融機関へ住宅ローン控除の適用申請書を提出する必要があります。
住宅ローンの年末残高証明書はいつ届く?発行される時期
住宅ローンの年末残高証明書は一般的に年末調整が始まる前の10月から11月頃に発行されます。ただし、発行時期は金融機関や住宅ローンの借入時期によって異なります。
年末に近い時期に借り入れた場合は、11月以降または翌年1月頃に発行されることもあります。また、金融機関によっては、郵送ではなくWebサイトやアプリなどで電子データとして交付される場合があります。発行時期や交付方法については、借入先の金融機関からの案内を確認しましょう。
年末調整の提出期限までに年末残高証明書が届かない場合は、確定申告で住宅ローン控除の手続きができます。
年末より前に発行される証明書には、12月末まで予定どおり返済した場合の見込額が記載されることがあります。繰上返済などによって実際の残高が変わった場合は、金融機関に確認しましょう。
年末残高証明書を紛失した場合は?
年末残高証明書を紛失した場合は、住宅ローンを契約している金融機関へ再発行を依頼しましょう。受付方法や再発行手数料、発行までにかかる日数は金融機関によって異なります。年末調整や確定申告の期限が近い場合は、早めに手続きを行うことが大切です。
- 住宅ローン控除の制度について詳しくは、国税庁ホームページなどでご確認ください。
記事のおさらい
住宅ローンの年末残高証明書とは何ですか?
住宅ローンの年末残高証明書とは、その年の12月31日時点における住宅ローン残高の見込額(予定残高)または確定額を証明する書類です。住宅ローンを借り入れている人の住所・氏名や年末残高、当初借入額、返済期間などが記載されます。
住宅ローンの年末残高証明書は何に使いますか?
年末残高証明書は、主に住宅ローン控除の手続きに使用します。給与所得者が住宅ローン控除を受ける場合、初年度は原則として確定申告が必要で、年末残高証明書などの書類を提出します。なお、調書方式では金融機関が年末残高調書を税務署へ提出するため、契約者による年末残高証明書の提出は原則不要です。
住宅ローンの年末残高証明書はいつ届きますか?
住宅ローンの年末残高証明書は、一般的に年末調整が始まる前の10月から11月頃に発行されます。ただし、発行時期は金融機関や借入時期によって異なり、年末に近い時期に借り入れた場合は11月以降または翌年1月頃に発行されることもあります。 また、金融機関によっては郵送ではなくWebサイトやアプリなどで電子データとして交付される場合があります。
- 本稿の内容は2026年7月21日時点の情報に基づきます。
せきぐち よしのり
- 2級フィナンシャル・プランニング技能士
- AFP(日本FP協会認定)
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[2025年11月17日現在]












