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住宅資金贈与は非課税にできる?住宅ローン控除も併せて解説

住宅取得の話を進めていく中で、「親や親族から住宅資金を援助してもらえそう」という人もいるのではないでしょうか。資金を援助してもらうのはありがたいことですが、税金がかかるのかどうかが非常に気になるところです。今回は住宅資金の贈与が非課税になるパターンや、贈与を受けた場合に住宅ローン控除の扱いがどうなるのかについて解説します。

住宅資金贈与を利用する人はどのくらいいる?

住宅資金贈与を利用する人の割合について見てみましょう。一般社団法人不動産流通経営協会の2025年度「不動産流通業に関する消費者動向調査」によると、調査対象者のうち「親または祖父母からの贈与」を受けた人は新築購入者で12.7%、中古住宅購入者で8.5%という結果が出ています。なお、平均額は新築購入者で1,100万円、既存住宅購入者で719万円です。

住宅資金贈与を非課税にできる?

住宅資金贈与を受けた場合、一定の金額までは贈与税を非課税にすることができます。非課税になる金額と制度についてはのちほど解説しますが、どのくらいの人が住宅資金贈与の非課税制度を利用したのかを確認しておきましょう。

同調査によると、住宅購入者全体の9.1%の人が「親または祖父母からの贈与」を受けており、そのうちの77.3%の人が住宅資金贈与の非課税制度を利用しています。親からの贈与では金額が1,000万円を超える人の割合が受贈者(受けとった人)全体の35.1%となっており、後述する非課税限度額を超えるケースもあります。「贈与税を支払ってでも多額の贈与を受けるか」「贈与税がかからない範囲で贈与を受けるか」は家族内で検討する必要がありそうです。

住宅資金贈与を利用する前にチェック

住宅資金贈与の非課税限度額は以下のようになっています。

贈与の時期 省エネ住宅等 左記以外の住宅
2024年1月1日~2026年12月31日 1,000万円 500万円
  • 耐震、省エネまたはバリアフリーのいずれかに該当する住宅用家屋

省エネ等住宅であるかによって非課税限度額が違います。そして、贈与税の非課税を利用するためには条件もあります。主なものをご紹介しますのでチェックしておきましょう。

  • 贈与は父母や祖父母などの直系尊属からであること
    (配偶者の父母は不可。ただし養子縁組している場合は非課税制度利用可)
  • 贈与を受けた年の1月1日において18歳以上であること
  • 贈与を受けた年の所得税にかかる合計所得金額が2,000万円以下であること(床面積が40m2以上50m2未満である場合は1,000万円以下)
  • 配偶者、親族などから取得した住宅ではないこと。また、これらの人たちと請負契約を結んで建てたものでないこと
  • 贈与を受けた年の翌年3月15日までに住宅取得等資金の全額をあてて住宅用の家屋の新築・取得または増改築等をすること
  • 贈与を受けた年の翌年3月15日までにその家屋に居住すること、または同日後遅延なくその家屋に居住することが確実に見込まれること。
  • 登記簿上の床面積(マンションなどの区分所有建物の場合はその専有部分の床面積)が40m2以上240m2以下。家屋の床面積の2分の1以上に相当する部分が受贈者の居住用であること

中古住宅の場合は1982年1月1日以後に建築されたもの、または地震に対する安全性に係る基準に適合するものとして、以下のいずれかの証明書により証明されたものが対象となります。

  • 耐震基準適合証明書、建設住宅性能評価書の写し(耐震等級1以上)、既存住宅瑕疵保険付保証明書

住宅ローン控除との併用について

住宅資金の贈与を非課税で受けた場合、「住宅ローン控除が使えなくなるのでは?」と心配になる人もいるのではないでしょうか。結論からいえば、非課税で住宅資金の贈与を受けても住宅ローン控除の対象から外れることはありません。しかし、贈与を受けた際は住宅ローン控除の計算で使う「取得対価の額」が変わる可能性があります。

住宅ローン控除は、次の2つのうち少ない金額を元に計算されます。

  1. 住宅ローンの年末残高
  2. 住宅の取得対価(土地の対価も含む)

例えば、住宅取得金額が6,000万円、非課税で贈与を受けた金額が1,000万円だった場合、取得対価は6,000万円-1,000万円=5,000万円となります。もし、住宅ローンの年末残高が5,000万円より多い場合、5,000万円が住宅ローン控除の計算の元になります。住宅ローン控除は利用できますが、非課税贈与の金額によっては控除額も変わる可能性がありますので贈与を受ける際は気を付けておいてください。

その他の控除との併用について

住宅資金贈与の非課税制度を適用した上で、その非課税限度額を超える部分については、次の2つの制度のどちらかを選択して贈与税の控除を受けることができます。

  • 暦年課税:受けとった人ごとに年間110万円まで非課税(基礎控除)
  • 相続時精算課税:贈与した人ごとに累積2,500万円まで非課税(特別控除)+年間110万円まで非課税(基礎控除)

相続時精算課税制度は、将来の相続時に相続財産とまとめて相続税として精算する制度です。(年間110万円の基礎控除の部分は相続財産に加算されません)

18歳以上の子や孫が住宅取得のための金銭の贈与を受ける場合は、贈与する親または祖父母の年齢要件(60歳以上)がなくなり、60歳未満であっても相続時精算課税を選択することができるという特例があります。(2026年12月31日まで)

ただし、相続時精算課税制度を一度選択すると、同じ人からの贈与についてはその後暦年課税へ戻すことができませんので気を付けましょう。

  • 制度について詳しくは国税庁のウェブサイトでご確認ください。
  • 本稿の内容は2026年2月3日時点の情報に基づきます。
執筆者
関口様

関口 義則

せきぐち よしのり

  • 2級フィナンシャル・プランニング技能士
  • AFP(日本FP協会認定)

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[2025年11月17日現在]