借り換えを検討するならこの機会にリフォームも!
住宅ローンを返済している方の中には、金利や毎月の返済額を見直すために、借り換えを検討している方もいるのではないでしょうか。住宅ローンの借り換えは、家計の収支を見直すきっかけにもなりますが、そのタイミングであわせて考えておきたいのがマイホームのリフォームです。
マイホームを建築/購入してからある程度の期間が経過すると、床や壁、屋根、水回りなどさまざまな箇所の傷みや使いにくさが気になることがあります。また、家族構成やライフスタイルの変化により、間取りや設備が今の暮らしに合わなくなることもあるでしょう。
リフォームには、古くなった箇所を修繕するだけでなく、耐震性を高める、段差を減らして暮らしやすくする、断熱性や省エネ性能を高める、同居に備えて間取りを見直すなど、これからの暮らしに合わせて住まいの価値を高める役割もあります。
リフォーム資金は、貯蓄やリフォームローンを利用して手当てする方法が一般的ですが、住宅ローンを返済中の場合は「住宅ローンの借り換えとあわせてリフォーム資金を借りる」という選択肢があります。
この記事では、リフォーム資金の主な調達方法や、住宅ローンの借り換えとリフォーム資金を組み合わせる場合のメリット、注意点について解説します。
リフォームローンとは?
リフォームローンとは、その名のとおり、住宅をリフォームするときにかかる資金を借りるためのローン商品です。住宅ローンと同じく「住宅」に関連する金融商品ですが、住宅ローンとは借入条件が異なる点があります。
一般的に、リフォームローンには以下のような特徴があります。
【リフォームローンが住宅ローンと異なる点】
- 借入金額の上限が住宅ローンより低いことがある
- 返済期間が住宅ローンに比べて短いことがある
- 住宅ローンに比べて金利が高めに設定されることがある
- 団体信用生命保険が付いていないローンもある
ただし、全てのリフォームローンに上記が当てはまるわけではありません。金融機関や商品によって、借入可能額、返済期間、金利、保証や保険の内容は異なります。
また、一言で「リフォーム」といっても、内容や費用はさまざまです。例えば、トイレや浴室、キッチンなどの水回りの交換、壁紙や床材の張り替えであれば、数十万円から数百万円程度で済むこともあります。一方で、間取りを大きく変更するリノベーション、耐震補強、断熱改修、屋根や外壁を含む大規模な工事では、1,000万円以上の費用がかかることもあります。
小規模なリフォームであれば、比較的、一般的なリフォームローンを利用しやすいのですが、リフォーム費用が大きくなる場合や、住宅ローンの返済がまだ残っている場合は、リフォームローンだけで資金計画を立てるよりも、住宅ローンの借り換えを含めて検討したほうがよいケースもあります。
住宅ローン返済中にリフォームする場合はどうする?
住宅を購入してから十数年が経過した時点では、住宅ローンを完済できていないケースは少なくありません。その場合、住宅ローンの返済とリフォーム資金の準備・返済を考える必要があります。
リフォームローンを新たに申し込むこともできますが、住宅ローンを返済中の場合、金融機関の審査で既存の住宅ローンがリフォームローンの審査に影響する可能性があります。住宅ローンの残高や毎月の返済額、年収、他の借り入れ状況によっては、希望する金額を借りられないこともあるでしょう。
また、リフォームローンを借りることができたとしても、返済中の住宅ローンとリフォームローンの2本をそれぞれ返済することになります。毎月の返済日や返済額が分かれることで、家計管理がしにくくなる傾向があります。
そこで検討したいのが、現在返済している住宅ローンを借り換える際に、リフォーム資金もあわせて借り入れる方法です。
例えば、SBI新生銀行では、一定の条件を満たす場合、現在、他の金融機関などで利用している住宅ローンの借り換えとあわせて、その物件のリフォーム資金も借り入れることができます。借り換えを検討している場合は、金利や返済期間の見直しだけでなく、リフォーム資金の準備もあわせて考えられるか確認してみるとよいでしょう。
住宅ローンの借り換えとリフォーム資金を組み合わせるメリット
住宅ローンの借り換えとあわせてリフォーム資金を借りる場合、リフォーム資金を住宅ローンに近い条件で借りられるケースがあります。先述のとおり、リフォームローンは、住宅ローンと比べると金利が高めで、返済期間も短めに設定されることがあります。そのため、リフォームローンと比較する際は、金利、団体信用生命保険、返済期間、借入金額の上限などが主な確認ポイントになります。
また、借り換え先を選ぶ際は、現在の住宅ローンの残り期間だけでなく、借り換え後にどの程度の返済期間を設定できるかも確認しておきたいポイントです。金融機関によっては、借り換え後の借入期間を現在の住宅ローンの残存期間以内としている場合があります。一方で、借り換え時に返済期間を延長できる金融機関であれば、毎月の返済額を抑えながらリフォーム資金を含めた資金計画を立てやすくなる可能性があります。
ここからは、住宅ローンの借り換えとあわせてリフォーム資金を借りる場合のメリットを、主なポイントごとに見ていきましょう。
リフォーム資金が比較的低い金利で借りられる可能性がある
リフォームローンは、住宅ローンと比べると金利が高めに設定される傾向があります。一方、住宅ローンの借り換えとあわせてリフォーム資金を借りる場合、リフォーム資金についても住宅ローンに近い条件で借りられる可能性があります。
SBI新生銀行の場合、住宅ローンの借り換えとリフォーム資金の借り入れを組み合わせる際は、それぞれについて金利タイプを選択できます。
ただし、実際に適用される金利は、選択する金利タイプや借入条件などによって異なるため、申し込み時点の条件を確認することが大切です。
リフォーム資金にも団体信用生命保険が付く場合がある
リフォームローンは、金融機関や商品によっては団体信用生命保険が付いていない場合があります。団体信用生命保険とは、債務者に万が一のことがあった場合に、保険金によってローン残高が返済される仕組みです。
団体信用生命保険が付いていないリフォームローンを利用した場合、債務者に万が一のことが起きても、ローン残高がそのまま残る可能性があります。一方、住宅ローンの借り換えとあわせてリフォーム資金を借りる場合は、リフォーム資金部分にも団体信用生命保険が付くことがあります。SBI新生銀行の場合も、リフォーム資金部分に団体信用生命保険が付帯されます。
リフォーム後も安心して住み続けるためには、金利や毎月の返済額だけでなく、保障の有無も確認しておきましょう。
リフォーム資金を長い返済期間で借りられる可能性がある
リフォームローンは、住宅ローンと比べて返済期間が短めに設定されることがあります。返済期間が短いと、完済までの期間は短くなりますが、毎月の返済額は大きくなりやすくなります。
住宅ローンの借り換えとあわせてリフォーム資金を借りる場合、現在の住宅ローンの残り期間よりも長い返済期間を選べる場合があります。
例えば、現在の住宅ローンの残り期間が短い状態でリフォーム資金を借りると、住宅ローンとリフォーム資金の返済が重なり、毎月の返済負担が大きくなることがあります。そのような場合、住宅ローンの借り換えによって返済期間を延長できれば、毎月の返済額を抑えながらリフォーム資金を借り入れられる可能性があります。
SBI新生銀行の場合、住宅ローンの借り換えとあわせてリフォーム資金を借り入れる際は、借入期間を5年以上35年以内で設定できます。また、申込時の年齢が20歳以上65歳以下、完済時年齢が満80歳未満であることなど、所定の条件を満たせば、現在の住宅ローンの残存期間にかかわらず最長35年までの借入期間を設定できます。返済期間を延長できる場合は、毎月の返済額を抑えながらリフォーム資金を含めた返済計画を立てやすくなります。
ただし、返済期間を長くすると、総返済額が増える可能性があるため、完済時期や総返済額も確認しておきましょう。
リフォーム費用が大きい場合も検討しやすい
リフォームローンは、借入金額の上限が住宅ローンより低い場合があります。大規模なリフォームで費用が大きくなる場合は、リフォームローンのみで借りる場合と比べて、借入金額の選択肢が広がる可能性があります。
SBI新生銀行の場合、リフォーム資金を単独で借りる場合、リフォーム資金と諸費用を組み合わせる場合、住宅ローンの借り換えとあわせてリフォーム資金を借りる場合では、借入金額の条件が異なります。
| 資金使途 | 合計借入金額 |
|---|---|
| 住宅ローン借換資金+リフォーム資金(+諸費用) | 500万円以上3億円以下 |
| リフォーム資金(+諸費用) | 500万円以上1億円以下 |
- 諸費用にかかる資金やリフォームにかかる資金の最低借入金額は、商品や申込経路、資金の組み合わせによって取り扱いが異なる場合があります。最新の商品説明書や申込条件を確認してください。諸費用のみの借り入れはできません。
ただし、借入可能額は、物件の担保評価や年収、現在の住宅ローン残高、金融機関の審査基準などによって異なります。上限額だけで判断するのではなく、実際に無理なく返済できる金額かどうかもあわせて確認しましょう。
リフォームは住まいの価値を高める機会にもなる
リフォームというと、古くなった設備を交換したり、傷んだ箇所を修繕したりするイメージがあるかもしれません。しかし、これからの暮らしを見据えて、住まいの安全性、快適性、省エネ性能、使いやすさなどを高めるために行うリフォームもあります。
例えば、地震への備えとして耐震性を高めたり、段差の解消や手すりの設置、浴室やトイレの使いやすさを改善したりすることで、年齢を重ねても暮らしやすい住環境づくりにつながります。断熱性の高い窓への交換や省エネ設備の導入などは、光熱費の負担軽減やCO2削減につながる住まいづくりとしても考えられます。
そのほか、子どもの独立後に使っていない部屋を趣味や在宅勤務のスペースにしたり、家族が集まりやすいようにリビングや収納を見直したりするリフォームもあります。住まいを現在の生活に合わせて使いやすく整えることで、自宅の利用価値を高められる場合があります。
もちろん、リフォームをしたからといって必ず資産価値が上がるとは限りません。しかし、建物の状態を適切に維持し、安全性や快適性、使いやすさを高めることは、自宅の価値を守るうえで大切な視点です。借り換えを検討するタイミングは、住宅ローンの条件だけでなく、住まいそのものの将来について考える機会にもなるでしょう。
リフォーム資金を組み合わせて借りるための条件
住宅ローンの借り換えとあわせてリフォーム資金を借りる場合は、借入金額や借入期間だけでなく、対象物件や返済方法などの条件も確認しておく必要があります。SBI新生銀行の場合、主に以下のような点に注意が必要です。
【SBI新生銀行でリフォーム資金を組み合わせて借りる場合の主な条件】
- 対象となる住宅ローン借換資金やリフォーム資金は、同一物件に関するものであること
- リフォーム資金は、原則として住宅ローン借換資金とは別の借り入れとなること
- リフォーム資金の借入日は、住宅ローン借換資金の借入日と同日となること
- リフォーム資金にはボーナス返済を設定できないこと
- リフォーム資金や、リフォーム資金と組み合わせて借りる住宅ローン借換資金、諸費用にかかる資金には、ミックスローンサービス(複数の金利タイプを組み合わせるサービス)を利用できないこと
また、リフォーム資金の借入日と、リフォーム工事代金の支払時期が一致しない場合もあります。そのため、工事代金の支払時期や自己資金で立て替える必要があるかどうかも、事前に把握しておきましょう。
リフォーム資金を組み合わせて借りる場合は、通常の住宅ローン借り換えよりも確認する項目が増えます。実際に利用できるかどうかは審査結果によって異なるため、リフォーム工事の内容や見積額、現在の住宅ローン残高などを整理した上で、早めに金融機関へ相談しておきましょう。
借り換え後は住宅ローン控除額の計算方法が変わることがある
住宅ローン控除は、年末の住宅ローン残高に一定の控除率をかけて計算した金額を、所得税などから控除できる制度です。控除の対象となる年末残高には、居住年や住宅の性能などに応じた上限があります。
住宅ローン控除は、一定の要件を満たせば、住宅ローンを借り換えたあとも継続できる場合があります。ただし、控除期間は当初の住宅に居住を開始した年をもとに判定されるため、借り換えをしても控除期間が延長されるわけではありません。
借り換え後も住宅ローン控除を継続するためには、主に以下の要件を満たす必要があります。
【借り換え後も住宅ローン控除を継続できる主な要件】
- 新しい住宅ローン等が、当初の住宅ローンの返済のためのものであること
- 新しい住宅ローンが返済期間10年以上など住宅ローン控除の要件を満たしていること
また、借り換えによって新しい住宅ローンの借入額が借り換え直前の住宅ローン残高を上回る場合には、住宅ローン控除の対象となる年末残高は、以下の計算式によって調整されます。
【借り換え後の年末残高の計算方法】
- 借り換え前の住宅ローン残高
- 借り換えた新しい住宅ローン借入額
- 新しい住宅ローンの年末残高
- 住宅ローン控除の対象となる年末残高
AがB以上の場合
D=C
AがB未満の場合
D=C×A/B
この計算式から分かるように、リフォーム資金を含めて住宅ローンを借り換えた場合でも、借り換えによって増えた借入額は、原則として借り換え前から継続する住宅ローン控除の対象にはなりません。ただし、リフォーム資金部分については、工事内容や借入方法などによって、増改築等に関する住宅ローン控除の対象となる可能性があります。住宅ローン控除の適用を確認する際は、借換資金部分とリフォーム資金部分を分けて考えることが大切です。
住宅ローン控除の適用可否は、契約内容、工事内容、借入方法、居住状況などによって異なります。リフォーム資金を含めた借り換えを検討する場合は、事前に税務署や税理士などに確認しておきましょう。
(参考資料)
国税庁「No.1233 住宅ローン等の借換えをしたとき」
国税庁「No.1211-4 増改築等をし、令和4年以降に居住の用に供した場合(住宅借入金等特別控除)」
申し込み前にリフォーム内容と必要資金を整理しておこう
住宅ローンの借り換えとあわせてリフォーム資金を借りる場合は、事前にリフォーム内容と必要資金を整理しておくことが大切です。工事内容や見積額がはっきりしていないと、借入希望額を決めにくく、金融機関への相談や審査も進めにくくなります。
まずは、リフォーム会社などから見積書を取得し、工事内容、工事費用、支払時期を確認しておきましょう。あわせて、現在利用している住宅ローンの残高、残りの返済期間、毎月の返済額も把握しておくと、必要な借入額を整理しやすくなります。
また、希望するリフォーム資金を必ず借りられるとは限りません。年収、返済負担率、物件の担保評価、他の借り入れ状況などによって、借入可能額は変わります。リフォーム内容と資金計画を早めに整理し、無理のない借入額を検討しましょう。
借り換えにかかる費用も確認しよう
住宅ローンの借り換えとあわせてリフォーム資金を借りる場合は、金利や返済期間だけでなく、借り換え時にかかる費用も確認しておくことが大切です。
借り換えには、事務手数料、印紙税、登記関連費用などがかかることがあります。また、リフォーム資金を組み合わせる場合は、住宅ローン借換資金とリフォーム資金が別々の借り入れになることもあるため、契約内容や担保設定の方法によって費用が変わる可能性があります。
事務手数料が借入金額に応じて決まる定率型の場合は、契約本数そのものよりも、借入額全体が手数料の負担に影響します。一方、定額でかかる手数料については、契約本数によって手数料の負担が変わるかどうかを確認しておくと安心です。
また、抵当権の設定や変更、抹消などが必要になる場合は、登録免許税や司法書士報酬などの登記関連費用がかかります。リフォーム資金を含めて借り換えることで金利や返済期間の面でメリットが見込める場合でも、諸費用を含めた総額で比較することが大切です。
借り換えによって毎月の返済額を抑えられる場合でも、諸費用を含めると想定よりメリットが小さくなることがあります。現在の住宅ローンを続ける場合、リフォームローンを別に借りる場合、住宅ローンの借り換えとあわせてリフォーム資金を借りる場合で、金利、返済期間、諸費用を比較しておきましょう。返済計画に不安がある場合は、金融機関の相談窓口などを活用し、無理のない資金計画を立てましょう。
- 本稿の内容は2026年6月2日時点の情報に基づきます。
せきぐち よしのり
- 2級フィナンシャル・プランニング技能士
- AFP(日本FP協会認定)
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本稿は、執筆者が制作したもので、SBI新生銀行が特定の金融商品の売買を勧誘・推奨するものではありません。
- 本資料は情報提供を目的としたものであり、SBI新生銀行の投資方針や相場観等を示唆するものではありません。
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[2025年11月17日現在]












