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住宅ローンを退職金で完済したい!手続きとメリットについて解説

「定年退職を機に住宅ローンを全て返済したい」と考える人もいるのではないでしょうか。住宅ローンを完済できれば、老後の毎月の返済負担がなくなり、生活設計に安心感を持ちやすくなります。一方で、退職金は老後の生活を支える大切な資金でもあり、今後の生活費に加えて、医療費や介護費用などに備える役割もあります。そのため、住宅ローンの返済に充ててよいかどうかは慎重に判断することが大切です。今回は、退職金で住宅ローンを完済する方法や流れ、メリット、注意点について確認していきましょう。

住宅ローンを退職金で返すことはできる?

退職金で住宅ローンを完済したいと考えた場合は、繰上返済を利用します。繰上返済を利用することで、住宅ローンの残高をまとめて支払い、完済することが可能です。
繰上返済の利用条件や進め方は金融機関によって異なります。また、一部のみ返済する一部繰上返済と、残高をまとめて返済する全額繰上返済では、手続きの進め方が異なる場合があります。特に全額繰上返済では、事前連絡の期限や返済日の取り扱い、手数料の有無も含め、あらかじめ利用している金融機関に確認しておくことが大切です。

住宅ローンを一括返済する際の流れ

ここでは、SBI新生銀行の例をもとに、住宅ローンを繰上返済で完済するまでの流れを見ていきます。
完済に至らない一部繰上返済の場合は、インターネットバンキングで申し込みができます。一方で、完済する全額繰上返済は、インターネットバンキングでは手続きができず、一部繰上返済とは進め方が異なります。全額繰上返済を希望する場合は、まず電話で経過利息を含めた返済金額を確認します。金額が確定したら、指定された方法で返済資金を準備し、入金します。着金後は完済に関する事務作業が行われ、後日、抵当権または根抵当権の抹消登記に必要な書類が住宅ローン契約者に送られてきます。
なお、抹消登記の手続きは、住宅ローンを完済しても金融機関が自動的に行ってくれるものではありません。そのため、契約者自身で法務局に申請するか、司法書士などの専門家に依頼して進める必要があります。

住宅ローンを退職金で完済することのメリット

退職金で住宅ローンを完済するメリットは主に2つあります。
1つ目のメリットは、総返済額を減らせることです。一括返済をすると、その後に支払う予定だった利息分の負担を減らせます。返済の時期や残高によって効果は異なりますが、残りの返済期間がある程度長い場合は、今後支払う予定だった利息額も大きくなりやすいため、利息軽減の効果を実感しやすいでしょう。
2つ目のメリットは、将来の家計管理がしやすくなることです。特に変動金利で借りている場合は、今後の金利の動きによって返済額の見直しが気になることもあります。退職後は現役時代より収入が減るケースもあるため、住宅ローンの返済がなくなることで、毎月の支出を見通しやすくなる点もメリットといえます。

住宅ローンを退職金で完済する際の注意点

住宅ローンを退職金で完済することには、気をつけるべき点もあります。特に注意したいのは、老後の生活資金とのバランスです。
住宅ローンの完済を重視しすぎると、老後の生活費が不足する可能性があります。例えば、60歳で定年を迎えて再就職をしない場合や、再就職しても収入が大きく減る場合には、年金受給開始までの生活費を、貯蓄や退職金から賄うことになるでしょう。その間の生活費をどの程度見込むかによって、退職金を返済に充てられる金額も変わってきます。
また、年齢を重ねると、医療費や介護費用、住宅の修繕費など、想定外の支出が発生することもあります。保険で補える部分もあるかもしれませんが、全てをカバーできるとは限りません。退職金を住宅ローンの返済に多く充てすぎると、いざというときの備えが不足するおそれがあります。
そのため、退職金で完済するかどうかは、住宅ローン残高だけではなく、今後の生活費や手元に残す資金も含めて検討することが大切です。完済にこだわらず、一部繰上返済にとどめる方法も選択肢になります。老後の生活資金を十分に確保した上で、無理のない返済方法を選びましょう。

  • 本稿の内容は2026年4月7日時点の情報に基づきます。
執筆者
関口様

関口 義則

せきぐち よしのり

  • 2級フィナンシャル・プランニング技能士
  • AFP(日本FP協会認定)

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[2025年11月17日現在]